仕事や家族を優先していると、自分の時間は一日の最後に回りがちです。私も「時間ができたらやろう」と思い、絵や読書など、やりたいことを後回しにしていました。
『ME TIME』は、予定を効率化するだけの本ではありません。自分が何に時間を使いたいのかを確かめ、時間配分を選び直すための本です。
私は車通勤中にAudibleで、約2週間で聴けました。行動を「Have to」と「Want」に分けて考え、会話のあとに5分だけ絵を描くなど、短くても自分で選んだ時間を持ちやすくなりました。
この記事では、本の要点とAudibleで聴いた率直な感想、実際に試して感じた変化を紹介します。自分に合う本か、Audibleと紙のどちらを選ぶかを判断する材料にしてください。
| 判断項目 | 先に伝える結論 |
|---|---|
| どんな本か | 時短より、時間の使い道を選び直す本 |
| 特に役立った点 | Have toとWantを分け、望みを選択肢へ戻せたこと |
| 気をつけたい点 | 即効性のある時短テクニック集ではない |
| Audibleとの相性 | 全体像は追いやすい。実践にはPDFやメモを併用したい |
『ME TIME』はどんな本?内容を簡単に紹介
本の基本情報は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 書名 | 『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』 |
| 著者 | 池田千恵 |
| 出版社 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
| 発売日 | 2022年11月18日 |
| ページ数 | 256ページ |
| Audible版ナレーター | 大森ゆき |
| Audible版再生時間 | 4時間9分 |
結論から言うと、予定を速く片づけるための本ではありません。自分が大切にしたいことへ、時間を振り分けるための本です。
本書の中心となるのが、次の3段階からなる「SEEメソッド」です。

- Show:今の時間の使い方を見える化する
- Edit:時間の使い方を編集する
- Enjoy:自分で選んだ時間を楽しむ
本書ではSEEメソッドを軸に、朝・昼・夜それぞれのME TIMEのつくり方や、手帳を使って時間配分を見直す方法も紹介されています。考え方を知るだけでなく、日々の予定へ落とし込むためのワークまで含む構成です。
『ME TIME』を聴いた率直な感想
聴く前の私は、仕事や家事を早く終えれば、そのぶん自分の時間が増えると思っていました。しかし、仕事を早く終えると別の仕事を任され、空いた時間には次の予定が入ります。
本書を聴いて最も役立ったのは、時間不足を「使える時間の量」だけで考えなくなったことです。予定が減ったわけではありませんが、自分の時間を、すべての用事が終わったあとの「余り」として扱っていたことに気づけました。
付属PDFの考え方を参考に、平日夜の流れを実際の生活に合わせて図にしました。正確な時刻や時間配分ではなく、私が変えた行動だけを示しています。

自由時間が残るのを待つのではなく、短くてもWantを先に選ぶ。この視点を持てたことが、私にとって本書の一番の価値です。
最も印象に残った「Have to」と「Want」
本書の中で最も印象に残ったのは、行動を「Have to(やらなきゃ)」と「Want(やりたい)」に分ける考え方です。
私はこの考え方を、「行動そのものではなく、なぜ選んだのかを見ること」だと受け取りました。私の場合、「妻の話を聞く」「仕事を手伝う」という行動を理由ごとに分けると、次のようになります。

- 怒られたくない、断るのが怖いから選ぶなら、Have toになりやすい
- 関係を大切にしたい、力になりたいと自分で望んで選ぶなら、Wantになり得る
妻の話を聞くことも、仕事を手伝うことも、行動だけではHave toかWantかを決められません。「自分は後回しにすべき」「断るのが怖い」という義務感から選んだのか、「関係を大切にしたい」「力になりたい」と望んで選んだのか。その理由を見ます。
Have toをすべてなくす必要はありません。まず理由を確かめ、自分で選び直せる行動がないかを考えます。
私は自分の行動を書き出し、その理由を一つずつ考えました。すると、絵を描くことは確かに自分のWantなのに、「まとまった余裕ができるまでやらない」と後回しにしていたことに気づきました。
実際に試して分かった|5分でも「自分の時間」は持てる
行動を書き出してみると、自分に課していたルールが見えてきました。
- 家族より自分を優先してはいけない
- 家事を残したまま休んではいけない
- 人からのお願いを断ってはいけない
- 趣味はまとまった時間があるときにする
そこで、家族との時間を大切にしながら、自分のWantも選べる方法を試しました。

妻の話を聞く時間を削って絵を優先するのではなく、会話が終わったあとに5分だけ絵を描きます。「30分取れないから今日は描かない」ではなく、「5分なら描ける」と考え直しました。
実践を始めてから約2週間、5分だけの日も含めて毎日絵に触れられています。また、週に一度、読書に約30分、ブログに約1時間、絵に20〜30分と、少しまとまった時間も取れるようになりました。
仕事や家事、育児の量が大きく減ったわけではありません。それでも、「今日も5分しかなかった」という不足感より、「今日も自分のしたいことを選べた」という納得感が残りました。本だけで生活が変わったとは言い切れませんが、自分の望みを後回しにしていたことに気づくきっかけになりました。
『ME TIME』をおすすめしたい人・合わない可能性がある人
『ME TIME』が合うかどうかの分かれ目は、空き時間を増やす技術だけがほしいのか、自分の時間の使い道を見直したいのかです。

自分のことがいつも後回しで、趣味や休息に罪悪感がある人には向いています。効率化しても余裕が増えず、何に時間を使うか整理したい人にも役立つでしょう。
一方、すぐ使える時短術だけを知りたい人や、時間の使い方を振り返ったり書き出したりしたくない人には、合わない可能性があります。
Audibleで聴いて分かったメリットと注意点
私がAudibleで聴いた条件は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 聴いた場所 | 車通勤中 |
| 聴き終えるまで | 約2週間 |
| 再生速度 | 普段は2倍速、疲れている日は1.75倍速 |
| 聴了状況 | 最後まで聴いた |
本を開く時間を別に取らず、移動中に進められたことが最大のメリットでした。大森ゆきさんのナレーションは2倍速でも大筋を追えましたが、SEEメソッドの説明を一度聴き逃し、あとから聴き直した部分もあります。
Audible版には付属資料・PDFがあり、ワークの内容を確認できます。ただし、運転中は資料を見られません。私は移動中に全体を聴き、「Have to」と「Want」は停車後や帰宅後にメモへ書き出して整理しました。
Audibleと紙の本はどちらが向いている?

Audibleと紙の本の違いは、次のとおりです。
| 読み方 | 向いている人 | 注意点 |
| Audible | 通勤や家事の時間に進めたい人、まず全体像を知りたい人 | 運転中はPDFを確認できず、ワークはあとで取り組む必要がある |
| 紙の本 | 書き込みながら考えたい人、必要な箇所を何度も見返したい人 | 読む時間を別に確保する必要がある |
私は「移動中に全体を聴き、あとでPDFとメモを使って実践する」方法が合いました。
運転中に聴く場合、再生速度の変更や巻き戻しなどの操作は必ず停車してから行ってください。
車通勤で音声学習を始める手順や安全面は、本を読む時間がない人へ|往復40分の車通勤を音声学習に変える3つの手順にまとめています。
まとめ|自分の望みを、時間の使い道へ戻してみる
『ME TIME』から得た一番の気づきは、自分の望みも時間の使い道の一つとして選んでよいということです。まとまった自由時間を待たなくても、5分から始められます。
今日したことを一つ選び、「私はなぜ、これをしたのだろう」と考えてみてください。Have toかWantかを正確に決めることより、自分で選んでいたかに気づくことが最初の一歩です。
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